PTSDの臨床研究 : 理論と実践

Bibliographic Information

PTSDの臨床研究 : 理論と実践

飛鳥井望著

金剛出版, 2008.8

Other Title

Posttraumatic stress disorder : the clinical study and practical issues

PTSDの臨床研究

Title Transcription

PTSD ノ リンショウ ケンキュウ : リロン ト ジッセン

Available at  / 165 libraries

Note

文献: 各章末

Description and Table of Contents

Description

精神科医や心理援助職が出会うPTSD(心的外傷後ストレス障害)はつねに、保健医療や心理臨床の既定の境界線を超え、被害者と加害者ないし被災者と過失責任者とのかかわり、補償制度や司法制度、公的および民間の援助組織と背中合わせにある。そのなかで精神科医や心理援助職は、「科学的なエビデンスと社会的な使命をいかにして共存させるのか」という問いを、絶えず投げかけられる。本書はこの問いを受け、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件、和歌山毒物混入事件、惨事ストレスなどを取りあげながら、臨床疫学、日本語版診断尺度作成、エビデンスに基づいたPTSD治療法としての薬物療法や認知行動療法、トラウマ記憶の脳科学、遺族の複雑性悲嘆治療の試み、偽記憶をめぐる司法論争など、文字通り複眼的にトラウマティック・ストレスをめぐる諸問題にアプローチする。1995年の阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件の衝撃以後、近年の通り魔事件や大災害、重度事故まで、PTSDへの社会的関心がかつてなく高まっている。本書は、急成長をはじめた日本PTSD研究の創成期から臨床研究の第一線でリードしてきた著者の12年間の軌跡であり、「日本におけるPTSD研究勃興期の記録」そのものでもある。

Table of Contents

  • 心的外傷概念の歴史的変遷とPTSDの誕生
  • PTSDの臨床疫学
  • PTSDとうつ病
  • PTSDの症状評価
  • CAPS(PTSD臨床診断面接尺度)日本語版の尺度特性
  • PTSDの診断基準をめぐる問題点
  • 阪神淡路大震災復興期のストレス要因
  • 地下鉄サリン事件被害者の心のケア
  • 和歌山毒物混入事件被害者の長期経過
  • 惨事ストレス—災害救援者のメンタルヘルス対策
  • PTSDと前頭前野
  • PTSDに対するSSRIの効果
  • 精神療法はトラウマ記憶をどう処理できるか—長時間曝露法の経験から
  • 暴力的死別による複雑性悲嘆の認知行動学
  • 「蘇った記憶」と「偽りの記憶」をめぐる論争
  • 心的外傷はいかにして解離減少をもたらすか—神経生物学的視点も含めて

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Details

  • NCID
    BA87055297
  • ISBN
    • 9784772410380
  • Country Code
    ja
  • Title Language Code
    jpn
  • Text Language Code
    jpn
  • Place of Publication
    東京
  • Pages/Volumes
    176p
  • Size
    22cm
  • Classification
  • Subject Headings
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