シュンペーター伝 : 革新による経済発展の預言者の生涯

書誌事項

シュンペーター伝 : 革新による経済発展の預言者の生涯

トーマス K.マクロウ著 ; 田村勝省訳

一灯舎 , オーム社 (発売), 2010.12

タイトル別名

Prophet of innovation : Joseph Schumpeter and creative destruction

タイトル読み

シュンペーター デン : カクシン ニヨル ケイザイ ハッテン ノ ヨゲンシャ ノ ショウガイ

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注記

監訳: 八木紀一郎

内容説明・目次

内容説明

本書はシュンペーターの数少ないが特異な伝記である。狭い意味でのシュンペーターの経済思想を扱うものではなく、波乱に満ちた人生と、様々な分野を統合して資本主義を徹底的に追求し理解しようとするシュンペーターの正にすさまじい生き方を描いている。本書の特徴は、シュンペーターが資本主義の本質を革新(イノベーション)としてとらえ、終生その研究に没頭し多くの大著を著したその過程と、その間に彼を支え続けた女性や同僚達について詳しく書かれていることである。また、著者はシュンペーター自身だけでなく親しかった人達の日記や手紙、写真等を豊富に引用して、シュンペーターが生きた時代をリアリティをもって詳細に描き出している。著者は、たいへんな知日家だった最後の妻のエリザベスが、アメリカによる対日経済制裁は日本の戦線を拡大すること(真珠湾攻撃)を予告し、そのためFBIからスパイとしてつけねらわれたことも取り上げている。シュンペーターの資本主義の捉え方は、戦後の日本の経済発展、今日のアメリカ資本主義の停滞と没落、中国など新興国の発展、そして今後の日本の方向を考える上で役立つだろう。著者のトーマス K.マクロウは1985年に歴史部門でピューリツアー賞を受賞している。また原著書はヘイグリー経営史最優秀出版賞、ジョセフ・J・シュペングラー経済学史賞、国際シュンペーター学会賞を受賞した好著である。

目次

  • 第1部 恐るべき子供(一八八三‐一九二六):革新と経済学(シュンペーターとその業績;故郷を離れる;性格の形成 ほか)
  • 第2部 成人期(一九二六‐一九三九):資本主義と社会(シュンペーターは何を学んだか?;知性の新たな目標;政策と企業家精神 ほか)
  • 第3部 賢人(一九三九‐一九五〇):革新、資本主義、歴史(どのように、なぜ歴史と取り組んだのか;景気循環、企業史;ヨーロッパからの手紙 ほか)

「BOOKデータベース」 より

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