ドストエフスキーとマルクス

書誌事項

ドストエフスキーとマルクス

河原宏著

彩流社, 2012.6

タイトル別名

Dostoyevsky and Marx

タイトル読み

ドストエフスキー ト マルクス

大学図書館所蔵 件 / 88

この図書・雑誌をさがす

注記

河原宏主要著書リスト: p261-262

内容説明・目次

内容説明

1990年代以降のソ連と社会主義圏の解体以後、近代的な戦争も革命もなくなり、すべての思想が持つものだったはずの革命的性格は既存の体制維持の用具へと変貌し、思想は死んだ。これはマルクス、ドストエフスキーの予想もしなかったことである。本書は、古い「革命」概念にしがみつくのを止め、古い「革命」主義を革命する指針をしめす。マルクスとドストエフスキーの二人を並べ、理論としても現実的にも、「近代」の革命論を総括したマルクス。しかしそのマルクスに欠けていた神と宗教の問題を、ドストエフスキーによって補う。本書ではマルクスとドストエフスキーを考えていくなかで、「神」「解放」「自由」「革命」「素朴」などの概念を問い、最後に「笑い」の問題をとり上げていく。

目次

  • 第1章 「神」をめぐるドストエフスキーとマルクス(「前・創世記」の神話—革命の誕生;現代日本の「ドストエフスキー的状況」;ドストエフスキーの「神」とは?;マルクス主義の宗教批判と、宗教からの反批判;ドストエフスキーにおける革命と救済;マルクスとマルクス主義の「神」)
  • 第2章 「ユダヤ人」をめぐるドストエフスキーとマルクス(マルクス「ユダヤ教からの社会の解放」;シャイロックからロスチャイルドへ;ドストエフスキーにおけるユダヤ人問題;現代世界のイスラエルとユダヤ人)
  • 第3章 「自由」をめぐるドストエフスキーとマルクス(鏡の中の「自由」;歴史に求める「自由」のありか;マルクス主義の唯物史観と「自由」)
  • 第4章 「王様は裸だ!」—「子供の目」革命(「子供の目」の革命と「子供の笑い」の平和;豊富の中の貧困;「革命」は革命されて循環する;笑いの革命へ)
  • 第5章 現代に生きるドストエフスキーとマルクス(歴史的未来としての現代;「外」から「内」へ;「地業」で確実な内需への転換を;素朴・自在・情理を基にした「くに」づくり)

「BOOKデータベース」 より

詳細情報

ページトップへ