「偽」なるものの「射程」 : 漢字文化圏の神仏とその周辺
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「偽」なるものの「射程」 : 漢字文化圏の神仏とその周辺
(アジア遊学, 161)
勉誠出版, 2013.3
- タイトル別名
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偽なるものの射程 : 漢字文化圏の神仏とその周辺
- タイトル読み
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「ギ」 ナル モノ ノ 「シャテイ」 : カンジ ブンカケン ノ シンブツ ト ソノ シュウヘン
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内容説明・目次
内容説明
「正」と「偽」。古来、問われ続けてきた二項対立のかたちである。しかし、「偽」はその二項対立の一極としてのみ存在するものではない。偽書や偽文書などに見られる歴史像・世界像の生成には、その時代と環境との関係性を組み替え、再定立するダイナミズムを見出すことが出来る。「偽」なるものの捉える地平は、いかなる拡がりを持っているのだろうか。本書では、特に日本・中国・韓国・ヴェトナムなど漢字文化圏における神仏に関わる文言に着目し、「偽」なるものが持つ力と可能性を論じる。
目次
- 序章 偽書を取りまく「文化」の厚み—韓国の事例の一端から
- 第1章 東アジア諸国の「偽」の世界(インド大乗仏教における偽書・擬託の問題—とくに龍樹の著作を中心にして;中国近代にとって「偽書」とは何か—「偽書」と「疑古」の二十世紀;神々との対峙—伝李公麟筆「九歌図」は何を訴えたか;ベトナムにおける偽経と善書の流伝—仏道儒三教と民間信仰の交渉をめぐって ほか)
- 第2章 日本における「偽」なるものの展開(偽書生成の源泉—『天台伝南岳心要』と多宝塔中釈迦直授をめぐって;「苦凡若聖偈」の形成と享受;親鸞の実像を求めて—『高田親鸞聖人正統伝』はなぜ「偽書」と見破られなかったか;モノによる物語の真実化—モノのエトキと「伝説」;『征韓録』から『征韓武録』へ—読みかえられる泗川の戦いと狐出現の奇瑞 ほか)
「BOOKデータベース」 より