私の「本の世界」
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書誌事項
私の「本の世界」
(ちくま学芸文庫, [ナ16-7] . 中井久夫コレクション||ナカイ ヒサオ コレクション)
筑摩書房, 2013.3
- タイトル別名
-
私の本の世界
- タイトル読み
-
ワタシ ノ ホン ノ セカイ
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注記
『中井久夫著作集』(岩崎学術出版社)および『精神科医がものを書くとき』(全2冊、広英社)をもとに、書評・解説などをまとめて編み直したもの
内容説明・目次
内容説明
高校時代以来六十余年、精神科医となってからも、著者の傍らにはいつもヴァレリーの書があった。コレクション最終巻では、数々の書評や、読書をめぐる達意のエッセイに加え、精神科医としての深い読みから生まれた独自のヴァレリー論を収録する。著者にとってヴァレリーはいつも危機の中にあった。最初の危機は若き日、にわかに拡大した知的視界を前にして陥った「自己同一性拡散」である。自己の底に無限の力を感じるが、現実の前では無に等しいという感覚。そして嵐の夜に経験した超覚醒状態…。「ジェノアの危機」と言われるこの深刻な事態を、著者は自己支配のパラドックスという視点で読み解いていく。
目次
- 1 ヴァレリーについて(ポール・ヴァレリーと青年期危機;船と海とヴァレリー ほか)
- 2 書評(書評の書評;ソーレル『人間の手の物語』 ほか)
- 3 本と仕事の周辺(バリント『治療論からみた退行—基底欠損の精神分析』あとがき;レンベルガー『無意識の発見—力動精神医学発達史』あとがき ほか)
- 5 読書アンケートに応えて(「翻訳の世界」翻訳書選者としてのコメント;「みすず」読書アンケート)
「BOOKデータベース」 より