悪についての試論
著者
書誌事項
悪についての試論
(叢書・ウニベルシタス, 1007)
法政大学出版局, 2014.2
- タイトル別名
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Essai sur le mal
悪についての試論
- タイトル読み
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アク ニツイテノ シロン
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内容説明・目次
内容説明
「フランス反省哲学」の思想潮流を継承し、リクールに多大な影響をもたらした20世紀の知られざる哲学者ナベール。その主著である本書(1955年刊行)は、きわめて晦渋で屈折した文体ゆえ読者を限定する一方で、思想の歴史のなかでも唯一無二の緊張と潜勢力をはらんだ独自の「悪」論をなしている。訳者による「ナベール入門」ともいうべき、充実の解説および注を付す。
目次
- 第1章 正当化できないもの(正当化できないという感情;災悪—規範にもとづく判断とその限界 ほか)
- 第2章 不純な原因性(知的意識の自発性と意志作用の理性性;意志の原因性の根源的不純性 ほか)
- 第3章 罪(悪の問いへの思弁的解答の断念、悪の試練=経験へと立ち戻ること;罪の感情と自己への不相等の感情との関係 ほか)
- 第4章 意識間の分離(意識間の分離という視点への移行;意識間の相互性の関係と対自的な個別意識との同時生成 ほか)
- 第5章 正当化(義認)へのアプローチ(正当化(義認)の欲望の自覚。その端緒となるもの;カントの再生概念とその不十分性。正当化(義認)の問いの核心にあるもの ほか)
「BOOKデータベース」 より