ファン・エイク : アルノルフィーニ夫妻の肖像
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書誌事項
ファン・エイク : アルノルフィーニ夫妻の肖像
(名画の秘密 / 千足伸行日本語版シリーズ監修)
西村書店東京出版編集部, 2015.10
- タイトル別名
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Van Eyck : the Arnolfini portrait
Van Eyck : i coniugi Arnolfini
ファンエイク : アルノルフィーニ夫妻の肖像
- タイトル読み
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ファン エイク : アルノルフィーニ フサイ ノ ショウゾウ
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注記
奥付の出版者表記: 西村書店東京出版編集部
年譜: ファン・エイクの生涯とその時代: p77-79
折り込図2枚
内容説明・目次
内容説明
ヤン・ファン・エイクが描いた“アルノルフィーニ夫妻の肖像”は、世界で最も有名な美術作品のひとつであり、画集やポスター、絵はがきなどを通じてこれまでに数多くの複製がつくられてきた。だが、この作品はいったい何をあらわしているのだろうか?よりつきつめて言うならば、新婚夫婦の寝室という最もプライベートな空間に私たちが踏み込むとき、いったい、どのような「神秘」が待ちうけているのだろうか?私たちは、この絵の細部をひとつひとつ眺め、思いがけない発見をしてはとまどう。ファン・エイクという画家は、徹底的な細密描写を重ねることで驚異的な写実主義に到達した。夫婦の寝室という「親密」な場面をつつましく描きながら、画家はそこに普遍的な「小宇宙」を凝縮している。また巧みな光の描写によって、私たちに、あたかもこの寝室に招待されているかのように感じさせる。そして、背後の壁に描かれた凸面鏡(この驚くべき仕掛け!)は、そこに映し出された画中の空間を拡張するだけでなく、夫妻のほかにさらに2人の人物が存在することをも示唆する。その2人は絵を観ている私たちかもしれない—。このようにして私たちは、作品の鑑賞者から画中の登場人物となり、時間の止まったこの寝室へと神秘の力で運び込まれるのである。そして最後に、最も重要な問題が私たちの前に立ちふさがる。ここに描かれた人物は誰なのだろうか?それは、ほんとうにアルノルフィーニ夫妻なのだろうか?
目次
- わたしたちに必要な最後のもの
- ある傑作の国際的な遍歴
- 謎の「エルノール・ル・フィン」—アルノルフィーニか、愚かな寝取られ男か
- 室内の世界
- ファン・エイクは、あらゆることを考えた。わたしたちのことも含めて。
- 図版:“アルノルフィーニ夫妻の肖像”(全図)
- 部分解説
- 年譜:ファン・エイクの生涯とその時代
「BOOKデータベース」 より