市場の倫理統治の倫理
著者
書誌事項
市場の倫理統治の倫理
(ちくま学芸文庫, [シ-31-2])
筑摩書房, 2016.2
- タイトル別名
-
Systems of survival : a dialogue on the moral foundations of commerce and politics
市場の倫理 : 統治の倫理
- タイトル読み
-
シジョウ ノ リンリ トウチ ノ リンリ
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注記
日経ビジネス人文庫 2003年刊の改訂
原著 (New York : Random House, 1992 (Vintage Books ed, 1994)) の翻訳
叢書番号はブックジャケットによる
内容説明・目次
内容説明
人類には二種類のモラルの体系がある。ひとつは商取引など他者との協力関係を築くのに必要とされる「市場の倫理」であり、もうひとつは集団の秩序を維持するための「統治の倫理」だ。この二つの道徳が混同されたとき、国家から企業まで、あらゆる組織に不正が生じる。本書では、プラトン、老子をはじめ、古今東西の道徳律をこうした相対立する原理に分類し、いつ、どういう場合に、どちらの立場を優先させるべきなのか、具体的な問題に即して考察する。人間社会をむしばむ腐敗の根をあざやかに読み解いた、記念碑的名著。
目次
- 第一回会合・アームブラスターからの呼び出し—蔓延する道徳的混乱を憂う
- 第二回会合・二組の矛盾する道徳律—市場の道徳と統治の道徳
- ケート、市場の道徳を論ず—市場倫理の歴史的起源
- なぜ二組の道徳律か?—分類の根拠を問う
- 第三回会合・ジャスパーとケート、統治の道徳を論ず—統治倫理の歴史的起源
- 取引、占取、その混合の怪物—領土・国家をめぐる取引と統治
- 型に収まらない場合—医療、法律、農業、芸術
- 第四回会合・統治者気質・商人気質—物事は視点によって見方が変わる
- アームブラスター、道徳のシステム的腐敗を論ず—何が失われたのか
- 第五回会合・倫理体系に沿った発明・工夫—新たな発見と共生の可能性
- ホーテンス、身分固定と倫理選択を対比—二つの道徳体系を区別し、自覚的に選択する
- 方法の落とし穴—システムを保持し続けることの限界
- ホーテンス、倫理選択を擁護—完全なる人間性に至る道
- 計画とシャンパン—文明のために
「BOOKデータベース」 より