カニバリズム論
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書誌事項
カニバリズム論
(ちくま学芸文庫, [ナ-3-2])
筑摩書房, 2017.6
- タイトル読み
-
カニバリズムロン
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注記
シリーズ番号はブックジャケットによる
本書は「迷宮としての人間」(潮出版, 1972年刊)およびその改題増補版「カニバリズム(人肉嗜食)論」(潮出版, 1975年刊)の改訂版である福武文庫版(福武書店, 1987年7月刊)に、山田仁史氏の解説を加えたもの
内容説明・目次
内容説明
カニバリズム(人肉嗜食)は人類の根源的タブーのように思われながら、実のところその痕跡は古来より無数に残されてきた。著者の専門は中国でありながら、古今東西の記録・小説を博捜し、ときに舌鋒鋭く、ときに諧謔と皮肉をもってカニバリズムを縦横無尽に論じる。人間の薄っぺらな皮膚を両手で思い切りめくり上げ、曝し、目を背けたくなるようなものを直視することで、「近代合理主義精神」なるものの虚構を暴き、「良識」を高らかに嗤いとばす。人肉嗜食、纏足、宦官…。血の滴るテーマで人間の真実に迫る異色の作品。
目次
- 1(カニバリズム論—その文学的系譜;迷宮としての人間—革命・悪・エロス;“食”の逆説—開高健氏「最後の晩餐」をめぐって;中国人における血の観念)
- 2(魔術における中国—仏陀とユートピア;中国残酷物語—マゾヒズムの文化史;虚構と遊戯—中国人の性格について)
- 3(王国維とその死について—一つの三島由紀夫論のために;恐怖の本質—アンドレーエフ「血笑記」と魯迅「狂人日記」)
「BOOKデータベース」 より