帝国化する日本 : 明治の教育スキャンダル
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帝国化する日本 : 明治の教育スキャンダル
(ちくま新書, 1357)
筑摩書房, 2018.9
- タイトル読み
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テイコクカ スル ニホン : メイジ ノ キョウイク スキャンダル
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注記
主要参考文献: p234-238
内容説明・目次
内容説明
日清・日露戦争に勝利した日本は帝国化に向かうべく、また青年層の贅沢化と個人主義化への懸念を払拭するために、国民教育における愛国教育を推進した。それはやがて妄想レベルにまで進み、三つの象徴的事件—哲学館事件、南北朝正閏論争、進化論問題を引き起こす。これらのスキャンダルから、明治初頭の実学優先・合理主義の教育が教養・精神主義に転換し、国家と天皇の神聖化、帝国神話強化に向かうメカニズムを解読する。教育の右傾化が危惧される今こそ必読の一冊。
目次
- 第1章 国民皆教育と教科書疑獄事件—国定教科書への道(功利的誘導と道徳の矛盾;教科書会社による贈賄疑惑 ほか)
- 第2章 哲学館事件—倫理学と国民道徳の分離(井上円了の教育事業;事件の経緯 ほか)
- 第3章 南北朝正閏論争—五人の天皇が消された教育事件(論争の歴史的経緯;政治問題化と世論の沸騰 ほか)
- 第4章 進化論と国家思想—イデオロギーと科学が対立する時(進化論の移入;加藤弘之—天賦人権から進化論的帝国へ ほか)
- 第5章 若旦那世代の欲望—贅沢化と日本回帰(享楽的な大正青年;幻想の故郷・日本への回帰 ほか)
「BOOKデータベース」 より