戦後オーストリアにおける犠牲者ナショナリズム : 戦争とナチズムの記憶をめぐって
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戦後オーストリアにおける犠牲者ナショナリズム : 戦争とナチズムの記憶をめぐって
(明治大学人文科学研究所叢書)
ミネルヴァ書房, 2020.3
- タイトル別名
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Minerva shobo librairie
- タイトル読み
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センゴ オーストリア ニオケル ギセイシャ ナショナリズム : センソウ ト ナチズム ノ キオク オ メグッテ
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注記
参考文献一覧: 巻末p9-39
内容説明・目次
内容説明
第一次世界大戦の敗戦で帝国が解体し、第二次世界大戦ではナチ・ドイツに併合されるという歴史を歩んできたオーストリア。二〇世紀という国民国家の時代にあってこの国は国民をどう定義し、国民のための国家をどのようにつくりだそうとしたのか。本書は、第二次世界大戦後のオーストリアにおいて国民国家が形成されてきた歴史的プロセスを現実政治と表象世界の両面から実証的にたどる。
目次
- オーストリア国民をめぐる二つの問題系—「八」のつく年をめぐって
- 第1部 犠牲者国民という射程(第二共和国の誕生と「犠牲者テーゼ」—「オーストリア国民」意識の勝利;「ファシズムの犠牲者」を創出する—抵抗運動の犠牲者;「ファシズムの犠牲者」を周縁化する—人種・信仰・国民的帰属による迫害の犠牲者 ほか)
- 第2部 犠牲者ナショナリズムの陥穽(元ナチの再統合と「犠牲者国民」の形成—抑圧される記憶;占領軍当局による戦犯追及—英、米、仏の実践;オーストリア人民裁判による戦犯追及は国民の境界—内発的冷戦の構図から)
- 第3部 犠牲者国民の記憶空間(反ファシズム闘争をめぐる想起の文化—マウトハウゼンを例に;戦没者の記憶を継承する—オーストリア黒十字協会の活動を例に;戦没者記念碑—戦争をめぐる記憶の相克)
- 終わりなき犠牲者ナショナリズム—第三の問題系に向けて
- 補論 ブルゲンラント・ロマ迫害の二重構造—近代=国民の境界をまたぐ人びと
「BOOKデータベース」 より