近代中国美術の辺界 : 越境する作品、交錯する藝術家

書誌事項

近代中国美術の辺界 : 越境する作品、交錯する藝術家

瀧本弘之, 戦暁梅編

(アジア遊学, 269)

勉誠出版, 2022.5

タイトル別名

近代中国美術の辺界 : 越境する作品交錯する藝術家

タイトル読み

キンダイ チュウゴク ビジュツ ノ ヘンカイ : エッキョウ スル サクヒン コウサク スル ゲイジュツカ

大学図書館所蔵 件 / 62

注記

文献あり

内容説明・目次

内容説明

一九一一年の清朝崩壊からの約半世紀、中国大陸は中心のない空白時期で政治・経済・文化ともに無秩序の混乱が続いた。そうした中でも、美術家や団体は、海外や美術界の「外」との交流や接触により、新しい藝術思潮や動向に強い関心を寄せて美術活動を展開した。そこには多様で豊かな美術・文化が息づいていた。とりわけ辺境的な位置にあった日本との交流は、近代中国美術史の展開に多大な影響を与えている。中国の画家は日本の美術界とどのように関わり、独自の作品世界を形成していったのか。中国美術史の記述は日本からどのような影響を受けたのか。また、美術品はどこでどのように収蔵されてきたのか。美術作品をめぐる人的ネットワーク、海を越えて伝えられたコレクションの変遷にも着目し、多角的な視点から近代中国美術の実像に迫る。

目次

  • 1 美術をめぐって、美術を超えて(「西潮藝展」開催の経緯—「斎藤佳三資料」を手がかりに;上海租界のフランス語新聞にみる近代中国美術—林風眠と杭州国立藝術院を中心に;一九三〇年代の北平画壇のグリンプス;長尾雨山の近代日中美術交流における貢献;魯迅とケーテ・コルヴィッツ—日本プロレタリア美術運動との関わりを中心に;太平洋の対岸へ発信された「辺区像」—中国共産党の海外宣伝事業に使われた「延安木版画」を解析する;戯劇改良運動初期の石版戯曲年画「二十四紀新茶花」について;京劇俳優梅蘭芳と日本美術界の交流について)
  • 2 日本に行く画家、中国に行く画家(徐悲鴻と文展作品—そこから得たもの;広東から来た前衛画家—一九三〇年代の東京における李仲生の画業について;朝鮮近現代美術史を歩んだ洋画家・鄭温女—ある女子美術専門学校卒業生の生涯)
  • 3 中国美術品の収蔵、中国美術史の記述(チェコのコレクターと近代中国絵画;近代書画碑帖収蔵史について;廉泉「小萬柳堂書画コレクション」の初来日再考—『南湖東遊日記』を主な手掛かりに;外国人宣教師の目線でつくられた土山湾孤児院の黄楊人形—天理参考館所蔵資料を例にして;書を編み込んだ中国美術通史)

「BOOKデータベース」 より

関連文献: 1件中  1-1を表示

詳細情報

ページトップへ