歌う民衆と放歌高吟の近代 : 放歌民衆から唱歌・軍歌を歌う国民へ

書誌事項

歌う民衆と放歌高吟の近代 : 放歌民衆から唱歌・軍歌を歌う国民へ

永嶺重敏著

勉誠出版, 2022.5

タイトル別名

歌う民衆と放歌高吟の近代 : 放歌民衆から唱歌軍歌を歌う国民へ

タイトル読み

ウタウ ミンシュウ ト ホウカ コウギン ノ キンダイ : ホウカ ミンシュウ カラ ショウカ・グンカ オ ウタウ コクミン エ

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注記

参考文献あり

内容説明・目次

内容説明

歌うことが「罪」だった時代—。万葉時代に若い男女が愛を歌い交わした「歌垣」、船唄や木遣り歌などの仕事唄など、古来日本人の生活は歌とともにあった。しかし、明治になり、文明開化の流れの中で、卑猥な歌詞の俗謡、乱酔放歌などの暴行事件などが多発したことにより、放歌—辺りかまわず大声で歌うこと—は野蛮な行為と見なされ、処罰の対象となった。日常生活のありふれた行為であるがゆえに、意識されず、記録に残されることの少なかった「放歌」の歴史を、犯罪記録として残った資料、多数の図版とともに丹念に紐解く。明治の民衆の「歌う文化」を見つめなおす格好の一冊!

目次

  • 「歌う行為」の歴史と「放歌」という視点
  • 第1部 明治の路上放歌と歌う民衆の世界(「路上で歌う行為」が犯罪となった時代—放歌罪の成立過程と展開;路上放歌をめぐる民衆と巡査の市中攻防戦)
  • 第2部 生活や労働の中に根付く「歌う文化」(湯屋という放歌空間;仕事唄を歌う明治の労働者—来日西洋人による「歌う民族」の発見)
  • 第3部 放歌世界から教育訓練型の歌の世界へ(放歌世界と唱歌・軍歌の導入;学生の放歌高吟文化の形成過程)
  • 結び 路上の歌声の変貌—明治から大正へ(デモ行進歌の誕生と展開—政治・社会運動と歌の利用)

「BOOKデータベース」 より

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