「ほんもの」という倫理 : 近代とその不安
著者
書誌事項
「ほんもの」という倫理 : 近代とその不安
(ちくま学芸文庫, [テ16-1])
筑摩書房, 2023.3
- タイトル別名
-
The ethics of authenticity
The malaise of modernity
ほんものという倫理 : 近代とその不安
- タイトル読み
-
「ホンモノ」トイウ リンリ : キンダイ ト ソノ フアン
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注記
原著: Harvard University Press 1992年刊
産業図書 2004年刊
シリーズ番号はブックジャケットによる
原著書は、1991年にカナダでCBCのラジオ番組Ideasの一部として放送されたThe Massey lectures: "The malaise of modernity"にもとづいており、同講義の内容に加筆修正をほどこして"The malaise of modernity" (1991)としてカナダで出版され、翌年、"The ethics of authenticity"としてアメリカで再版されたもの。
内容説明・目次
内容説明
近代社会に特有の、三つの不安がある。第一に、個人主義により道徳の地平が消失すること。第二に、費用対効果の最大化を目的とする道具的理性が社会の隅々にまで浸透すること。第三に、「穏やかな専制」が訪れて人々が自由を喪失し、政治的に無力になること。著者はこれらの不安の由来と根拠をあらためて問い質し、近代の道徳的理想、すなわち「“ほんもの”という倫理」の回復こそが、よりよい生と未来を切り拓くための闘争を可能にすると説く。現代を代表する政治哲学者が、その思考のエッセンスを凝縮した名講義。
目次
- 第1章 三つの不安
- 第2章 かみ合わない論争
- 第3章 ほんものという理想の源泉
- 第4章 逃れられない地平
- 第5章 承認のニード
- 第6章 主観主義へのすべり坂
- 第7章 闘争は続く
- 第8章 より繊細な言語
- 第9章 鉄の檻?
- 第10章 断片化に抗して
「BOOKデータベース」 より