「ゆらぎ」の日本文学
著者
書誌事項
「ゆらぎ」の日本文学
(NHKブックス, 839)
日本放送出版協会, 1998.9
- タイトル読み
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ユラギ ノ ニホン ブンガク
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注記
主要参考文献: p314-315
内容説明・目次
内容説明
「日本=日本人=日本語=日本文学」。国家・民族・言語・文化を一体のものとして捉える等式の下に、作りあげられ、制度化された「日本近代文学」。二葉亭四迷、夏目漱石、谷崎潤一郎、宮沢賢治、中島敦…その「伝統」を最も直截に体現していると言われる表現者たちが、自明化したこの等式に抗いながら、むしろ複数の言語・文化の間を「ゆらいで」いたことを明らかにし、「近代文学史」という特権化された領域を懐疑するとともに、単一性神話に呪縛された「日本近代」をも問い直す。
目次
- 1 「日本文学」はいかに作られたのか(「ゆらぎ」としての近代散文;引き裂かれる主体、夏目漱石)
- 2 「日本語」への懐疑(マキノ語通信、牧野信一;越境への意志、宮沢賢治;身体と肉体—横光利一の変節)
- 3 「物語」としての歴史、「歴史」としての物語(東から西へ、西から東へ—永井荷風の歴史 地政学的軌跡;物語と歴史の間で—谷崎潤一郎の昭和;自己と他者の「ゆらぎ」—中島敦の植民地体験;死者と生者の間で—大岡昇平の戦後;「日本語文学」のゆくえ)
「BOOKデータベース」 より