はてしなき荒野
著者
書誌事項
はてしなき荒野
大月書店, 1999.11
- タイトル別名
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Ein weites Feld
- タイトル読み
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ハテシナキ コウヤ
大学図書館所蔵 件 / 全190件
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内容説明・目次
内容説明
ベルリンの中央を東西に走るウンター・デン・リンデンの大通りのあたりは、東西ドイツ統一の悲願達成を祝う群集で溢れかえっている。夜空には花火がはじけ、この世紀の大事業をなしとげた喜びは「歓喜の歌」の大合唱となってベルリンの空を震わせる。そんななかに、寄り添って歩く二人の男の姿があった。一人は痩せた長身を飛ぶような足取りで運び、もう一人はその影のようにぴったりと離れず、短い脚をちょこちょこと刻んでいる。フォンターネの生まれ変わりフォンティと秘密警察官ホーフタラーのペア。…ビスマルクとコールによる二つの「ドイツ統一」は重なり合い、崩れおちたベルリンの壁から、世紀末ドイツへの鎮魂歌が鳴り響く。百年のへだたりなんぞなんのその、ヨーロッパ大陸もひとっ飛び、時空の枠組みを自在に飛び越えて舞台は回る。ギュンター・グラスの力業が、いま、巧妙な仕掛けと罠に満ち満ちた新しい文学世界への扉を押し開く。ドイツ文学界に衝撃を走らせたグラス最新の問題作ついに完成。1999年度ノーベル文学賞受賞。
「BOOKデータベース」 より