「ごんぎつね」をめぐる謎 : 子ども・文学・教科書

書誌事項

「ごんぎつね」をめぐる謎 : 子ども・文学・教科書

府川源一郎著

教育出版, 2000.5

タイトル別名

ごんぎつねをめぐる謎 : 子ども文学教科書

タイトル読み

ゴンギツネ オ メグル ナゾ : コドモ ブンガク キョウカショ

大学図書館所蔵 件 / 163

この図書・雑誌をさがす

注記

「ごんぎつね」関係略年表: p210-211

内容説明・目次

内容説明

「ごんぎつね」は、新美南吉が18歳の時に書いた作品である。舞台は近代化する以前の日本の田舎。「ごん」という小狐が、自分のいたずらの罪をつぐなおうとして、村人の兵十に接近し、最後に、その兵十に撃たれて死ぬ。現在この作品は申しあわせたように、小学校国語教科書の四年生の教材として取り上げられている。そうなったのは、それぞれの教科書編集者の自主的な判断に基づいたからであり、またそれを背後から支えている全国の教師たちの声があったからである。「ごんぎつね」は、学校の中の多くの子どもたちにも好んで受け入れられている。本書の意図するところは、その『「ごんぎつね」現象』の解明である。メディアとしての「国語」教科書の役割や、それを背後から支持してきた読み手たちの認識と感性の問題を「ごんぎつね」という作品を通して考えている。作品や教材に関わるいくつかの問題を、各章ごとに「謎」の形で読者に提出し、それを解き明かすという構成を取りながら論を進めた。

目次

  • 第1章 「ごんぎつね」は誰が書いたか?—テキストをめぐる問題の発生
  • 第2章 「ごんぎつね」の本文は、どのように確定されたか?—テキストをめぐる問題の展開とその現在
  • 第3章 「ごんぎつね」は、どのように知られるようになっていったか?—作品受容の様相を探る
  • 第4章 「ごんぎつね」は、どのように教科書に載せられたか?—国語教科書掲載をめぐる問題点とその考察
  • 第5章 「ごんぎつね」は、どのように教えられてきたか?—国語学習の中の「ごんぎつね」
  • 第6章 「ごんぎつね」は、どのように読めるか?—文学教材の可能性
  • 附章 国際化時代のなかの「ごんぎつね」—「ごんぎつね」は、国際化時代に生き残れるか?

「BOOKデータベース」 より

詳細情報

ページトップへ