アジアの開発独裁と民主主義

書誌事項

アジアの開発独裁と民主主義

吉田勝次著

日本評論社, 2000.12

タイトル別名

Asia

タイトル読み

アジア ノ カイハツ ドクサイ ト ミンシュ シュギ

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注記

韓国・台湾戦後政治史略年表: 巻末pxiii-xvi

内容説明・目次

内容説明

民主主義とは、競争的選挙システム以上のものである。司法の独立と法の支配、結社の自由と労働・社会運動、社会的公正と連帯などの観点からみれば、東アジアの民主主義とははじまったばかりのプロジェクトである。すり鉢の底から東アジアの民主主義を見上げれば、冷戦構造と独裁政治の後遺症にちがいない歪みと汚物の存在が眼につく。歪みは、福祉国家に対する敵意に起因するものであり、民主主義に社会的成熟がともなっていないことから生じている。汚物は、金権腐敗・マフィア政治・クローニー資本主義など、独裁政治が東アジアに蔓延させた病理である。こうした土着の東アジア民主主義の構造上の弱点あるいは根づきぐあいを解明することも、本書の狙いである。

目次

  • 第1章 開発と市民的自決権(澎湖群島と台湾ナショナリズム;台湾ナショナリズムと市民的自決権)
  • 第2章 開発と民主主義(二つの原理主義をこえて;植民地化前夜の朝鮮・台湾社会;二つの総督府権力—武断統治と生物学政治;植民地からの解放と二つの開発独裁;台湾・韓国の民主化—現状と課題)
  • 第3章 開発と社会的公正(東アジア型開発モデルと人間開発;東アジア型開発モデルと社会的危機)
  • 第4章 開発と人間安全保障(中国の前途と人間開発;北朝鮮の危機と東北アジア市民社会;「尖閣列島」問題と人間安全保障;台湾民主主義と体制転換)

「BOOKデータベース」 より

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