結核の社会史 : 国民病対策の組織化と結核患者の実像を追って

書誌事項

結核の社会史 : 国民病対策の組織化と結核患者の実像を追って

青木純一著

御茶の水書房, 2004.3

タイトル読み

ケッカク ノ シャカイシ : コクミンビョウ タイサク ノ ソシキカ ト ケッカク カンジャ ノ ジツゾウ オ オッテ

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注記

結核史年表(1868-1955年): p345-352

参考文献: p10

主な通俗結核療養指導書(1881-1949年): p47-52

内容説明・目次

内容説明

本書は、結核に関する法や制度、政治、運動、教育、生活などを通して大きく次の二点を明らかにする。第一に、結核撲滅運動はその規模と内容において日本の近代化を推進するための国民づくりという役割を果たしており、たんなる予防運動ではなく国民の生活習慣や思想信条にまで影響を与える教育運動であり文化運動であるということ、第二に、結核に纏わる言説は多いが、結核患者一人ひとりに目を向けると簡単に一つの言説に束ねることのできない具体的で生々しい患者がいるということ、である。研究の対象とする期間は結核が蔓延し結核対策が叫ばれるようになる一九世紀末から、抗結核剤が発見され結核が治る病気に変わる一九四〇年代までとする。

目次

  • 第1部 結核撲滅運動と国民教育—健康な国民づくり(通俗療養書から見た結核史—書名や療養言説の変化を追って;全国結核予防連合会の協議事項にみる国民化の諸相 ほか)
  • 第2部 結核予防法と届出制度—予防と利害の狭間で(結核予防法(一九一九年)の成立と展開;結核予防法改正(一九三七年)とその背景)
  • 第3部 都市と貧困と療養所—緩やかに隔離する空間(都市と結核療養所—貧困患者の救済問題を中心に;東京市療養所の成立と展開—大正・昭和前期における公立結核療養所の実態を追って)
  • 第4部 療養する大人、療養する子ども—浮かび上がる療養生活(療養者の言葉と生活;結核対策としての虚弱児教育—虚弱児の析出から養護施設の誕生へ)

「BOOKデータベース」 より

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