斬首の光景
著者
書誌事項
斬首の光景
みすず書房, 2005.1
- タイトル別名
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Visions capitales
- タイトル読み
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ザンシュ ノ コウケイ
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注記
原著のうち, クリステヴァによる本文と, フランソワ・ヴィアットによる「まえがき」, レジス・ミシェルによる「アリバイ?」と題された序文を訳出したもの
底本: Visions capitales, Réunion des musées nationaux, 1998
用語解説: 巻頭pv-vii
内容説明・目次
内容説明
ブルガリア出身で、ロラン・バルトやフィリップ・ソレルスらとともにフランス現代思想界で中心的な役割を果たし、現在でもさまざまな問題作を発表し続けている「異邦の女」ジュリア・クリステヴァ。彼女がルーブル美術館の全面的な協力のもと、あらゆるイメージの根源に、「斬首」のヴィジョン(首の光景=決定的な場面)を探求した待望の美術・哲学論。クリステヴァは、デッサン(素描)という行為に、自らの母親の記憶から人類の黎明期につながる人間の普遍的な営みを見出す。それは、あらゆる宗教現象の起源となり、切断された頭部のイメージに結晶する。太古の人類における頭蓋骨崇拝から、古代神話のゴルゴン、そして聖ヨハネの首とキリストの顔が変成したビサンチンのイコンへ。さらには「残酷」そのものとして屹立する近代のギロチン、現代のアヴァンギャルド芸術に至るまで、恐怖と魅惑に満ちた120点の図版とともに、精神分析学、文化人類学、ギリシア正教を中心とした宗教学、さらにはフェミニズムに由来する膨大な知識を駆使して語られるその真実。
目次
- デッサン、あるいは思考の速さ
- 頭蓋—崇拝と芸術
- メドゥーサとは誰か?
- 真の似姿—聖なる顔
- 余談—分配・構成、形象・表徴、顔
- 理想的な顔あるいは現働化する予言—洗礼者聖ヨハネ
- 斬首
- ギロチンから死刑発止まで
- 恐怖の権力
- 顔と限界の経験
「BOOKデータベース」 より