スタンツェ : 西洋文化における言葉とイメージ
著者
書誌事項
スタンツェ : 西洋文化における言葉とイメージ
(ちくま学芸文庫, [ア27-1])
筑摩書房, 2008.3
- タイトル別名
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Stanze : la parola e il fantasma nella cultura occidentale
- タイトル読み
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スタンツェ : セイヨウ ブンカ ニオケル コトバ ト イメージ
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注記
原著 (Torino: Giulio Einaudi editore, 1977 e 1993) の全訳
1998年10月, ありな書房から刊行されたものの文庫化
索引あり
内容説明・目次
内容説明
たとえば「メランコリー」。フロイトやラカンら近代の精神分析学により「対象」と「所有」の病理とされ研究対象となったこの病は、中世の修道士の無気力に発し、「狂気」「欲望」「並外れた詩人」という極端な矛盾を孕む黒胆汁の気質と考えられ、デューラーの作品に結晶する。中世の物語や恋愛詩、エンブレムや玩具、ダンディズムや精神分析、それらは言葉とイメージがつむぎ出した想像と忘却の変遷の保管庫=「スタンツェ」である。西洋文明における豊饒なイメージの宝庫を自在に横切り、欲望・感情・言葉のみならず欠乏・喪失が表象に与えてきた役割をたどる。21世紀を牽引する哲学者の博覧強記。
目次
- 第1章 エロスの表象像(白昼のダイモン;メランコリア;メランコリックなエロス;失われた対象;エロスの表象像)
- 第2章 オドラデクの世界で—商品を前にした芸術作品(フロイト、あるいは不在の対象;マルクス、あるいは万国博覧会;ボードレール、あるいは絶対商品;洒落男ブランメル、あるいは非現実性の出現;マダム・パンクーク、あるいは玩具の妖精)
- 第3章 言葉と表象像—一三世紀の恋愛詩における表象像の理論(ナルキッソスとピュグマリオン;鏡の前のエロス;「想像の精気」;愛の精気たち;ナルキッソスとピュグマリオンの間;「終わりなき悦び」)
- 第4章 倒錯したイメージ—スフィンクスの観点から見た記号論(オイディプスとスフィンクス;固有のものと固有でないもの;壁と襞)
「BOOKデータベース」 より