山水思想 : 「負」の想像力
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山水思想 : 「負」の想像力
(ちくま学芸文庫, [マ-25-3])
筑摩書房, 2008.4
- タイトル読み
-
サンスイ シソウ : フ ノ ソウゾウリョク
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注記
原著: 「五月書房」(2003.6)刊
解説: 内藤廣著
内容説明・目次
内容説明
日本の水墨画は中国から渡来後、いつ独自の画風を備えたか。我々は画のどこに日本的なものを見出すか。そもそも日本画とは何か。著者の叔父は日本画家、横山操と親交があった。その縁を契機に著者は中世から現代までの日本画の道程をたどる。日本庭園にみる、水を用いずに水の流れを想像させる枯山水の手法を「負の山水」と名づけ、その手法が展開される水墨山水画に日本文化独自の「方法」を見出す。本書では雪舟『四季山水図巻』や、等伯『松林図』などの有名な作品を多数取り上げ、それら画人について解説を付す。画期的な日本文化論にして、精緻な絵画論考。
目次
- 日本画の将来—独断する水墨画
- 可翁から雪舟—画僧の時代
- 真形山水図—雪舟自立
- 組織絵画—狩野派の冒険
- 天下の画工—屏風と画体
- 天文法華の騒乱—禅林から法華へ
- 桃山世界史—意匠という様式
- 雪舟・永徳・等伯—三人の老梅
- ロマンティシズム—対立と相互作用
- ディマケーション—余白の発見
- 等伯画説—松林図の背景
- トポスの意味—水暈が墨章する
- メトリックの謎—気の振舞
- 山水タオイズム—逸民として
- 全景と文景—北の三遠・南の辺角
- 写山水訣—雲遊する画人
- 場面の山水—中国風から日本流へ
- 而今の山水—山水一如
- 和様の発想—無常と山水
- 明治の問題—日本画の誕生
- 遊弋する山水—山水的に日本
「BOOKデータベース」 より