遠近の回想
著者
書誌事項
遠近の回想
みすず書房, 2008.11
増補新版
- タイトル別名
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De près et de loin
- タイトル読み
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エンキン ノ カイソウ
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注記
原著 (Paris : O. Jacob, c1988) の翻訳
内容説明・目次
内容説明
20世紀という時代を深く生き抜いた思想家レヴィ=ストロースは、自分について語ることが少なかった。旧版では、文化人類学者としての生涯と精神の軌跡とを、45歳年下の鋭敏な聞き手を得て、のびのびと楽しく語っている。今回の増補新版は、その2年後に、旧版への反応を踏まえて行なわれた対談「二年後に」を併せて収める。話題は多岐にわたり、まず生涯の節目となった出来事を克明に語る。ブラジル滞在、亡命先のニューヨークで出会ったブルトンやエルンスト、パリでのラカンやメルロ=ポンティとの交流、1968年のパリ五月事件への反応、自らの構造主義的思考に決定的な影響をあたえたヤーコブソンの存在…。著書の1冊1冊について意図や背景を述懐する部分では、「自然から文化への移行」という壮大なテーマを生涯追求し、各々がその変奏曲であったことが浮彫りにされる。さらに、ワーグナーやコンラッドへの思い入れ、劇作家になりたかった夢など、その人間的魅力がふんだんに引き出され、発見も詰まっている。彼自身による最適なレヴィ=ストロース入門ともいえよう。
目次
- 第1部 ドン・キホーテの帰還(オッフェンバックからマルクスへ;フィールドに立つ民族学者;ニューヨークの放浪生活;旧世界への帰還;数字8の秘密;パリの構造主義;コレージュ・ド・フランスにて;緑の礼服—アカデミー・フランセーズ;「退屈することはありません」)
- 第2部 精神の法則(結婚の掟;感覚的世界;スー族、哲学者、科学;歴史の掃き溜めのなかで;鳥の卵採りの後を追って;思考の働き)
- 第3部 複数の文化、単一の文化(人種と政治;文学;絵画の内容;音楽と声)
「BOOKデータベース」 より