東京裁判における通訳

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東京裁判における通訳

武田珂代子 [著]

みすず書房, 2008.12

タイトル読み

トウキョウ サイバン ニオケル ツウヤク

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注記

博士論文『Sociopolitical aspects of interpreting at the International Military Tribunal for the Far East (1946-1948)(極東国際軍事裁判における通訳の社会政治的側面)』 (2007年, ロビラ・イ・ビルジリ大学) を基に、日本の一般読者向けに書き起こしたもの

参考文献: 巻末p[i]-vii

内容説明・目次

内容説明

本書では、東京裁判の通訳について誤解を正す意味で、いったい誰がどのように通訳業務を遂行したかについて、さまざまな事実を掘り起こすことを第一の目的とした。日米両国で入手した資料やインタビューを基に通訳作業の全体像に光をあてるとともに、通訳体制の三層構造、通訳手順成立の過程、二世モニターの複雑な立場といった、東京裁判通訳における際立った特徴に焦点を当てた考察を行う。本書の第二の目的は、東京裁判通訳に関する事象を、通訳・翻訳学における理論や概念を基に分析・解説することである。通訳学とは、通訳の認知的プロセス、コミュニケーションの仲介者としての通訳者の役割、通訳史、通訳教授法など、通訳のさまざまな側面を研究する学問で、ここ数十年ほどで急速に発展した。ここでは、今日の通訳学の新潮流である社会科学的アプローチを適用し、東京裁判の歴史的・政治的文脈のみならず、裁判関係者間の力関係、通訳作業に関わった人々の社会的・文化的背景に目を向けながら、通訳事象の説明を試みる。新しい次元に進む精緻な東京裁判研究の嚆矢として贈る書。

目次

  • 序章 なぜ東京裁判か
  • 第1章 東京裁判の通訳体制
  • 第2章 通訳者のプロフィール
  • 第3章 東京裁判における通訳の特殊性
  • 第4章 東條英機証言の通訳
  • 第5章 東京裁判の通訳学
  • 終章 東京裁判通訳の意義と今後の研究課題

「BOOKデータベース」 より

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