源氏物語、「あこがれ」の輝き
著者
書誌事項
源氏物語、「あこがれ」の輝き
みすず書房, 2009.1
- タイトル別名
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The splendor of longing in the Tale of Genji
源氏物語あこがれの輝き
- タイトル読み
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ゲンジ モノガタリ アコガレ ノ カガヤキ
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内容説明・目次
内容説明
「天皇になれなかった皇子」をめぐる華麗な物語に、“あこがれ”をキーワードとして分け入ると、何が見えてくるだろうか。性愛的な思惑と政治的思惑のかけひきを骨格とするドラマのなかで、愛慕は実らず、あこがれは絶えず生み出されていく。紫式部は国の「政治をみごとに閨房に転移させた」書き手だった。ノーマ・フィールドはまず何よりも、「小説の熱心な読者」だ。ヒロインたち一人一人に寄り添い、「ピンで貼り付けられた蝶さながら」の彼女たちと共に一喜一憂する。それを通して、『源氏物語』全体が逆に照射される。鋭利な物語分析の手法によって、「読み」と「分析」がみごとに融合される。読者はきっと、なぜこの物語がいまだに現役であり続けるのかに合点がいくだろう。ロングセラー『天皇の逝く国で』の著者の第一作。
目次
- 第1章 三人のヒロイン、そしてヒーローの形成(二面性と身代わり—藤壺;背反、流謫、そして物語の展開 ほか)
- 第2章 脇役のヒロイン、そしてヒーローの後退(傍系の巻と脇役の女;高貴な流謫と養女 ほか)
- 第3章 すべての季節の代役(ヒロインの命名;象徴的存在としての幼年期(少女時代) ほか)
- 第4章 都の彼方の女たち(宇治十帖以前の宇治;神秘、芳香、そして霊的生活—宇治の男たち ほか)
「BOOKデータベース」 より