白
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白
(百年文庫, 68)
ポプラ社, 2011.3
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シロ
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Contents of Works
- 冬の蝿 / 梶井基次郎著
- 春の絵巻 / 中谷孝雄著
- いのちの初夜 / 北條民雄著
Description and Table of Contents
Description
朝遅く、宿の窓辺に閃々と降り注ぐ光の中で、冬の蠅は手を摩りあわせ、弱よわしく絡み合う。—透明感溢れる文章が綴られた美しい療養地の情景が、冷酷な真理を際立たせる、梶井基次郎『冬の蠅』。「初めて春に逢ったような気がする」そううそぶいた級友の岡村は自死を遂げた。—若者の胸に去来する青春の光と陰を描いた、中谷孝雄『春の絵巻』。「癩病」を患い虚無に浸る尾田は同病の義眼の男に出会い、その死生観を大きく揺さぶられる(北條民雄『いのちの初夜』)。真摯に生き、紡ぎだされたもう一つの青春。
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