塚本邦雄
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塚本邦雄
(コレクション日本歌人選 / 和歌文学会監修, 019)
笠間書院, 2011.2
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Tsukamoto Kunio
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ツカモト クニオ
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Note
シリーズの欧文タイトル: Collected works of Japanese poets
年譜: p104-106
読書案内: p113-114
Description and Table of Contents
Description
塚本邦雄。前衛短歌運動の輝ける旗手として、詩歌の可能性を飛躍的に拡大し、戦後日本で「短歌には何ができるか」を鋭く問いかけた。その苦闘の成果は、世界的な混迷を深める二十一世紀で、「芸術と人間は何をなすべきか」を見いだすための手がかりとなる。「前衛=難解」という従来のイメージを払拭し、塚本が追い求めた「短歌」の生命力に肉迫する。そのために、五十のキーワードに基づく秀歌五十首を選び、塚本ワールドへの入口とした。また、それぞれの歌を多角的に理解するために、本文では歌の鑑賞を行い、脚注では歌の背景を詳しく解説した。一首の歌を本文と脚注とで「二度味わう」ことで、塚本短歌の発生と影響力が、あますところなく解明される。
Table of Contents
- 初戀の木陰うつろふねがはくは死より眞青にいのちきらめけ
- 錐・蠍・旱・雁・掏摸・檻・囮・森・橇・二人・鎖・百合・塵
- サッカーの制〓(た)迦童子火のにほひ矜羯羅童子雪のかをりよ
- 詩歌變ともいふべき豫感夜の秋の水中に水奔るを視たり
- 革命歌作詞家に凭りかかられてすこしづつ液化してゆくピアノ
- 薫製卵はるけき火事の香にみちて母がわれ生みたること恕す
- 死に死に死に死にてをはりの明るまむ青鱚の胎てのひらに透く
- われがもつとも惡むものわれ、鹽壺の匙があぢさゐ色に腐れる
- 殺戮の果てし野にとり遺されしオルガンがひとり奏でる雅歌を
- 聖母像ばかりならべてある美術館の出口につづく火藥庫〔ほか〕
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