肖像画の時代 : 中世形成期における絵画の思想的深層
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肖像画の時代 : 中世形成期における絵画の思想的深層
名古屋大学出版会, 2011.12
- タイトル読み
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ショウゾウガ ノ ジダイ : チュウセイ ケイセイキ ニオケル カイガ ノ シソウテキ シンソウ
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注記
課程博士論文「鎌倉時代肖像画研究」(東京大学, 1999年)を核とし、その前後に発表した論文に、さらに若干の書き下ろし論文を加えたもの
内容説明・目次
内容説明
変革期に、絵画は何を語り出そうとしたのか。院政期に雰囲気を一変させる絵巻物との連続性から、似絵や「明恵上人樹上坐禅像」など鎌倉時代の肖像画を捉えることで、その深層に形成された思想の言葉の次元を明るみに出す力作。
目次
- 鎌倉時代肖像画研究序説
- 絵巻物から肖像画へ—変革期の日本美術
- 第1部 絵巻物に見る転換の諸相—院政期美術の背景(神仙山水としての「信貴山縁起絵巻」;絵画との対面の感覚—「信貴山縁起絵巻・延喜加持巻」剣の護法の場について;国家の神話としての「伴大納言絵巻」)
- 第2部 似絵考—徳治理念の表象としての肖像(似絵以前の平安貴族の肖像観—呪詛論をこえて;生身性と肖似性—肖像表現の基礎概念と院政期の肖像表現;似絵と尚歯会図—似絵の起源;「似絵詞」に見る似絵—源流・名付け・概念;似絵の時期区分—「似絵詞」を中心に;初期似絵から中期似絵へ—「中殿御会図」について;後期の似絵—「天皇摂関御影」について;東アジア肖像画の標準—「元人名賢四像図巻」について)
- 第3部 「明恵上人樹上坐禅像」考—華厳思想の表象としての肖像(造形の特徴と宋画の摂取(構図法を中心に;空間の組み立て・彩色・筆線などを中心に);東アジア的な図像の伝統—主題を巡る考察(1);華厳の思想的実践としての肖像画—主題を巡る考察(2);補論 多様な肖像世界—「明慶上人像(披講像)について」)
「BOOKデータベース」 より