民謡の発見と「ドイツ」の変貌 : 十八世紀

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民謡の発見と「ドイツ」の変貌 : 十八世紀

吉田寛著

(「音楽の国ドイツ」の系譜学, 2)

青弓社, 2013.9

タイトル別名

民謡の発見とドイツの変貌 : 十八世紀

タイトル読み

ミンヨウ ノ ハッケン ト ドイツ ノ ヘンボウ : ジュウハッセイキ

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注記

筆者の博士学位論文『近代ドイツのナショナル・アイデンティティと音楽 : 『音楽の国ドイツ』の表象をめぐる思想史的考察』(東京大学大学院人文社会系研究科, 2005年3月提出)第3章・第4章に加筆修正を行い独立させたもの

参考文献一覧: p294-305

内容説明・目次

内容説明

「借用と模倣」を得意とする国民というドイツ人のアイデンティティは、十八世紀に、イタリアとフランスの音楽趣味を折衷する「混合趣味」の音楽を全盛期に導いた。だが十九世紀には、混合趣味は否定され、「固有」で「根源的」な“ドイツ音楽”が希求されるようになる。この“ドイツ的なもの”の構造転換をもたらしたものこそ、“フォルク”の歌謡としての「民謡」の発見だった。民謡がドイツ民族の精神的基盤となるまでのドラスティックな歴史のうねりを追う。

目次

  • 第1部 音楽の国民様式論と混合趣味—“遅れてきた国民”のアイデンティティ・ポリティックス(音楽の国民様式論とそのドイツでの展開;混合趣味と「ドイツ的なもの」;混合趣味の精神からのドイツ古典派の誕生)
  • 第2部 混合趣味の衰退と「ドイツ的なもの」の転換(音楽におけるヨーロッパ意識の登場と「国民的なもの」の消滅;国民的音楽の不在?—バーニーの『ドイツ旅行記』が巻き起こした論争;マールプルクによる混合趣味批判;ヘルダーと民謡の発見)
  • 結語 「国家でなく民族」

「BOOKデータベース」 より

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