焼跡からのデモクラシー : 草の根の占領期体験

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焼跡からのデモクラシー : 草の根の占領期体験

吉見義明著

(岩波現代全書, 025-026)

岩波書店, 2014.3

Other Title

焼跡からのデモクラシー : 草の根の占領期体験

Title Transcription

ヤケアト カラノ デモクラシー : クサ ノ ネ ノ センリョウキ タイケン

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Description and Table of Contents

Volume

上 ISBN 9784000291255

Description

戦後日本の民主主義は「与えられた/押しつけられた」ものなのだろうか。占領下の時代、人びとが、アジア太平洋戦争の過酷な体験を決定的な契機として、戦前からの平和・自由・共助などの伝統的価値観の基盤の上に、民主主義を自ら作りあげ、獲得していったことを、彼らが残した日記や雑誌への投稿、聞き取りなどを通して明らかにする。上巻では、焼跡の中で人びとが平和や戦争責任・天皇制、自由と民主主義などについてどのように考えていたかを辿る。

Table of Contents

  • 第1章 戦争から戦後へ(ある若者の戦中・戦後—大阪市電車両修理工場職員の場合;ある徴用工の戦中・戦後—大阪陸軍造兵廠徴用工の場合;ある民間知識人の戦中・戦後—東京・馬込隣組役員の場合)
  • 第2章 平和の構想(平和主義の成立;原爆と平和)
  • 第3章 平和意識の獲得(ある砥石屋の体験;ある国鉄労働者の体験;中島飛行機女子職員の体験)
  • 第4章 戦争責任論と天皇制(民衆の戦争責任論;極東国際軍事裁判(東京裁判)に対する反応;他のアジアに対する責任論;天皇の戦争責任をめぐって)
  • 第5章 自由と民主主義の再創造1(民主主義の論議;三菱重工横浜造船所工員の体験;町工場の旋盤工の体験)
Volume

下 ISBN 9784000291262

Description

戦後日本の民主主義は「与えられた/押しつけられた」ものなのだろうか。占領下の時代、人びとが、アジア太平洋戦争の過酷な体験を決定的な契機として、戦前からの平和・自由・共助などの伝統的価値観の基盤の上に、民主主義を自ら作りあげ、獲得していったことを、彼らが残した日記や雑誌への投稿、聞き取りなどを通して明らかにする。下巻では、自立と解放を模索した女性たちや、基本的な権利を奪われた在日朝鮮人たちの苦闘を辿るとともに、敗戦を経過しても継続した「帝国意識」の意味を考える。

Table of Contents

  • 第6章 自由と民主主義の再創造(ある高校教員の戦後体験;ある小学校教員の体験)
  • 第7章 女性の自立と解放をめざして(女性解放の息吹;あるダンサーの自立への願い;ある共働き家庭の妻の苦闘;中島飛行機元職員の結婚・離婚と自立;ある女学校・中学校教員の体験)
  • 第8章 中国・ソ連へのまなざし(日中戦争の反省と中国観;シベリア抑留問題と戦後)
  • 第9章 見えない他者(在日男性にとっての平和と民主主義;在日女性にとっての平和と民主主義)
  • 第10章 変わらざる意識—あるエリート社員のインドネシア体験

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