日本の長い戦後 : 敗戦の記憶・トラウマはどう語り継がれているか
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日本の長い戦後 : 敗戦の記憶・トラウマはどう語り継がれているか
みすず書房, 2017.7
- タイトル別名
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日本の長い戦後 : 敗戦の記憶トラウマはどう語り継がれているか
The long defeat : cultural trauma, memory, and identity in Japan
- タイトル読み
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ニホン ノ ナガイ センゴ : ハイセン ノ キオク・トラウマ ワ ドウ カタリツガレテ イルカ
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注記
原書 (Oxford University Press, 2015) の全訳
参考文献: 巻末pxvi-xxxiii
内容説明・目次
内容説明
憲法改正、領土問題、歴史認識問題はなぜ、こんなにも軋轢を招くのか。アメリカで教える気鋭の社会学者が比較文化の視点から、日本の「敗戦の文化」を考察する。私たちが家族、学校、メディアをとおして触れる戦時の物語は多様だ—戦場で英雄だった祖父、加害の体験を話さずに逝った父、トラウマを解消できない被害者たち。それらの記憶は、史実に照らして見直されることなく共存し、家族内では、調和が最優先される語りが主観的に選びとられる。高校の歴史教科書・歴史漫画の分析からは、なぜ若い世代が自国に自信をもてないか、その理由が見えてくる。そしてメディアは、記憶に政治色をつけながら、それぞれ違う物語を映し出す。戦後70年を過ぎた今、不透明な過去に光を当て、問題の核心に迫る。
目次
- 第1章 敗戦の傷跡と文化的記憶(文化的トラウマ、記憶、国民アイデンティティ;戦争の記憶をめぐる三つの道徳観とその語り ほか)
- 第2章 個人史と家族史を修復する記憶(戦中世代の証言;語らない親との対話—溝を埋め、傷を癒す ほか)
- 第3章 敗北感の共有とその位置づけ—メディアのなかの英雄、被害者、加害者の物語(政治パフォーマンスとしての追悼;追悼の季節の文化メディア ほか)
- 第4章 戦争と平和の教育—子供にどう第二次世界大戦を教えるか(上からの歴史—教科書のなかの戦争と平和;下から見た歴史—「学習漫画」のなかの戦争と平和 ほか)
- 第5章 敗戦からの回復とは何か—他国との比較から(敗戦の文化を乗り越える—道義的回復に向けた三つの展望;和解のグローバル・モデルはあるのか ほか)
「BOOKデータベース」 より