贈与の系譜学
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贈与の系譜学
(講談社選書メチエ, 726)
講談社, 2020.6
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ゾウヨ ノ ケイフガク
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文献一覧: p222-226
Description and Table of Contents
Description
何かを贈ること、プレゼントすること—日常的に見られるそのふるまいには、人間の本質に関わる秘密が潜んでいる。なぜ人は自分のものを犠牲にしたり譲ったりするのか。そこに「見返り」を求める気持ちがあったとすれば、贈与は交換に変容し、その本質を喪失する。ならば、純粋な贈与などありうるのだろうか。アリストテレスから新約聖書を経て、カント、モースからバタイユ、デリダに至る系譜を重厚に描き出す、著者の集大成となる論考。
Table of Contents
- 第1章 古代思想における“正しさ”—“義務・責任”の観念の由来
- 第2章 初期キリスト教における“正しさ”—その贈与性、ニーチェによる評価と批判(神との内的関係を重く見ること;カントの実践哲学;キリスト教に対するニーチェの評価と批判)
- 第3章 原初の社会における贈与的ふるまい(“贈与というかたちを取る”物の交流・交易;贈与的なふるまいの両義性;贈与的次元を含む運動、それを打ち消す動き(再‐自己所有))
- 第4章 贈与をめぐる思索(贈与的なふるまい—“不可能なもの”との関わり;贈与、サクリファイスと模擬性=反復性;苦難の時そのものが新たに、未知なるものとして生き変わること;不可能なものという試練—絶えざる中断、再開始)
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