戦争体験 : 一九七〇年への遺書
著者
書誌事項
戦争体験 : 一九七〇年への遺書
(ちくま学芸文庫, [ヤ26-2])
筑摩書房, 2021.6
- タイトル別名
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戦争体験 : 1970年への遺書
戦争体験 : 一九七〇年への遺書
- タイトル読み
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センソウ タイケン : 1970ネン エノ イショ
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注記
1963年7月 未來社刊、1994年4月 朝文社再刊の文庫化
シリーズ番号はブックジャケットによる
内容説明・目次
内容説明
戦争体験の伝承ということ、これについては、ほとんど絶望的である—。少年期を日中戦争の戦時下に過ごし、大学在学中に徴兵され、ソ連軍の捕虜となり復員。異常で圧倒的であり、自らの現在を決定づけた戦争体験とその伝承の難しさについて、戦中派である著者が切々と書き綴る。戦後多くの知識人が、体験を思想化・体系化して後世に伝え、反戦・平和を訴える義務と責任を説くなかで、著者はその「語りがたさ」に固執しつづけた。屈辱や憤り、自責、虚しさ、喪失、死への誘惑…。時に感傷的で非生産的と批判されながらも、断片的で矛盾に満ちた自らの戦争体験に留まり、二十年をかけてその「無念」を問うた書。
目次
- 序章 なぜ戦争体験に固執するか
- 1(喪われた世代;学徒出陣のころ;「戦後」はまだ終っていない;「執念」と「信仰」について;私の時計は笑っている;転向・挫折・戦争体験;生者の傲岸な頽廃)
- 2(戦争体験の「伝承」について;追跡者の執念;農民と知識人のあいだ;戦没学生の知性の構造;死者の声・生者の声;サークル『山脈』と持続)
- 終章 一九七〇年への遺書
「BOOKデータベース」 より