否定された施設 : 精神科病棟開放化レポート

書誌事項

否定された施設 : 精神科病棟開放化レポート

フランコ・バザーリア編 ; 梶原徹訳

みすず書房, 2022.3

タイトル別名

L'istituzione negata : rapporto da un ospedale psichiatrico

タイトル読み

ヒテイ サレタ シセツ : セイシンカ ビョウトウ カイホウカ レポート

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注記

ゴリツィア精神病院治療者グループによる施設精神医学に関する文献目録(1963-67): p339-341

参考文献: 章末

内容説明・目次

内容説明

18世紀末、フランスの精神科医フィリップ・ピネルが精神障害者を拘束する鎖を解いたことが、近代精神医学のはじまりとされている。しかし、本書で語られる20世紀のイタリアの精神科病棟には鉄格子付きの窓があり、患者たちは朝から晩までベッドに縛りつけられ、たとえ中庭に出ることがあっても、今度は木に縛りつけられた。1960年代、イタリア精神保健改革の父フランコ・バザーリアと仲間たちは、ゴリツィア精神病院の閉鎖病棟を次々と開放していった。本書で報告されるのは、ゴリツィア最後の2つの閉鎖病棟の開放化が進められた時期である。“私たちは、状況が危機にあることを肯定する時期に到達している。実践的・科学的意味のすべてで収容所の現実は乗り越えられたが、それが継続的歩みに成りうるかどうかはまだわからない”病棟を開放するとはどういうことか、そのとき一体何が起こるのか—患者をはじめ、医師、看護師ほか、病棟に携わるすべての者たちの証言により明らかになる、閉鎖病棟開放のドキュメント。

目次

  • 第1章 暴力の施設
  • 第2章 治療共同体のイデオロギー
  • 第3章 自治の神話と現実
  • 第4章 伝統的精神科病院の否定
  • 第5章 女子C病棟—最後の閉鎖病棟
  • 第6章 一つの施設矛盾—アルコール病棟
  • 第7章 精神医学の危機と施設矛盾
  • 第8章 施設の転覆と共通目的
  • 第9章 あるインタビュー—社会学的否定

「BOOKデータベース」 より

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