なぞること、切り裂くこと : 虚構のジェンダー
著者
書誌事項
なぞること、切り裂くこと : 虚構のジェンダー
以文社, 2023.3
- タイトル別名
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なぞること切り裂くこと : 虚構のジェンダー
- タイトル読み
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ナゾル コト、キリサク コト : キョコウ ノ ジェンダー
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内容説明・目次
内容説明
日本近代文学の虚構を“なぞり”ジェンダーという虚構を“切り裂く”。「新しい女」「モダン・ガール」「才女」―次々と生み出される“女”という虚構。この虚構をめぐる幾多の文学的“書きかえ”。文学は“現実”の何に寄与するのか?無名性/有名性を超えて、書く女性たちの逡巡=闘争をあぶり出す。
目次
- 序章 書くことを拒否しながら書く―田村俊子「女作者」の複雑さ
- 第1章 “女性”を立ち上げる困難―『青鞜』における小説ジャンルの揺らぎ
- 第2章 自然主義が消去した欲望―森田草平「煤烟」のマゾヒズム
- 第3章 大正教養派的“個性”とフェミニズム―田村俊子・鈴木悦の愛の陥穽
- 第4章 労働とロマンティシズムとモダン・ガール―『若草』の投稿者と林芙美子
- 第5章 “女性作家”として生き延びる―林芙美子『放浪記』の変節
- 第6章 盗用がオリジナルを超えるということ―太宰治「女生徒」と川端康成の“少女”幻想
- 第7章 紫式部は作家ではない―国文学研究の乱世と文芸創作
- 第8章 戦後世界の見取り図を描く―野上彌生子『迷路』と田辺元の哲学
- 第9章 “女性作家”という虚構―倉橋由美子『暗い旅』盗作疑惑の周辺
「BOOKデータベース」 より