境界の美術史 : 「美術」形成史ノート
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書誌事項
境界の美術史 : 「美術」形成史ノート
(ちくま学芸文庫, [キ30-2])
筑摩書房, 2023.9
増補改訂
- タイトル別名
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増補改訂境界の美術史
境界の美術史 : 美術形成史ノート
- タイトル読み
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キョウカイ ノ ビジュツシ : 「ビジュツ」ケイセイシ ノート
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注記
初版 (2000年, ブリュッケ刊)、新装版 (2005年, ブリュッケ刊) に大幅な加筆修正と再構成を行って文庫化
シリーズ番号はブックジャケットによる
「美術」形成史関連年表: p516-550
内容説明・目次
内容説明
現在の美術を作り出した「境界」が引かれ、社会に浸透していく過程を、制度史的視点から捉えた画期的論集。近代において「美術」概念や日本画をはじめとする諸ジャンルは、いかにして形づくられ、純化へと向かっていったか。衝突や動揺を引き起こしつつも、五感の秩序における視覚の優位、工業社会の到来、固有の造型芸術への意志、これら三つが推進力となって「美術」は成立した。だが、その境界は画定し切ったわけではない。裂け目を孕みながら、未完の運動体として今もわれわれの目の前にある。『眼の神殿』と対をなす本書は、新たな作品創造と歴史記述の可能性へと読者を導く。
目次
- 序章 「美術」概念の形成とリアリズムの転位
- 1 国家と美術(「日本美術史」という枠組み;文展の創設;国家という天蓋―「美術」の明治二〇年代;美術における「日本」、日本における「美術」―国境とジャンル)
- 2 性と国家(裸体と美術―違式詿違条例を軸に;美術における政治表現と性表現の限界)
- 3 美術の境界―ジャンルの形成(「日本画」概念の形成に関する試論;「工芸」概念の成り立ち;「彫刻」ジャンルの形成)
- 4 制度から主体へ(工業・ナショナリズム・美術;印象と表現―日本印象主義のアポリア)
- 終章 「分類の時代」の終わりに
「BOOKデータベース」 より