近代文学の分身像
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書誌事項
近代文学の分身像
(角川選書, 300)
角川書店, 1999.2
- タイトル読み
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キンダイ ブンガク ノ ブンシンゾウ
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内容説明・目次
内容説明
自己の分身が目撃される最初の近代小説は、泉鏡花の『星あかり』である。この分身は、蚊帳の中で寝ているもうひとりの「自分」であった。また幸田露伴の『風流仏』は、現実世界の分身である異界・他界における分身像を描いている。自分という存在への不安から呼び出される分身や、地上の人間の過酷な運命や状況を救済するために呼び出される分身もある。明治・大正・昭和の分身小説を読み解き、作家らが分身像に託したものをさぐり、時代とともに変化する分身像と小説に描かれた近現代人の精神状況を追究する。
目次
- 序章 分身小説への招待
- 第1章 明治期の分身小説(分身小説の誕生;幸田露伴「風流仏」「対髑髏」;夏目漱石「夢十夜」の「第三夜」 ほか)
- 第2章 大正期の分身小説(分身の時代;佐藤春夫「指紋」;芥川龍之介「影」 ほか)
- 第3章 昭和期の分身小説(分身小説の最盛期;中島敦「山月記」;梅崎春生の分身小説 ほか)
「BOOKデータベース」 より