キリスト教における殉教研究
著者
書誌事項
キリスト教における殉教研究
創文社, 2004.9
- タイトル別名
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The martyrdom in the Christianity
キリスト教における殉教研究
- タイトル読み
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キリストキョウ ニオケル ジュンキョウ ケンキュウ
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内容説明・目次
内容説明
古代ローマ帝国をも凌ぐ厳しい迫害と壮絶な殉教の悲劇。16〜17世紀、世界を震撼させた日本殉教者たちの歴史的現実は、古代殉教者への感情移入と追体験という、西欧キリスト教の伝統的信心生活が生み出した殉教教育の目標が、不幸にして極東の布教地で現実となったことを意味する。本書は殉教教育の背景となった殉教録や殉教者伝などの文書成立過程、そして中世から近世に及ぶ殉教者崇拝の発展過程を追跡することにより、キリスト教誕生から密接不可分な殉教の思想構造の歴史的解明を試みる。殉教とは殉教者を不当迫害の単なる犠牲者ではなく「信仰の証人」として肯定的に捉える思想であり、積極的な一つの主張もしくは自己願望の実現として解明されねばならない。日本キリシタン、古代キリスト教、そして宗教改革後の西欧近世敬虔思想のつながりをたぐりながら、生と死の決断のなかで問われる殉教の本質を追究した神学思想史の労作。
目次
- 第1部 殉教とは何か(通俗概念の混乱とその使用範囲の広がり;日本キリシタンにおける殉教問題)
- 第2部 殉教録・殉教者行伝の成立と殉教者崇拝(古代教会における殉教者崇拝文書の成立とその宗教的役割;古代教会典礼の視点から見た殉教者崇拝)
- 第3部 古代教会に出現した迫害・殉教の研究とその史観(古代キリスト教殉教研究のあらたな検討課題;倫理行為としての殉教史観 ほか)
- 第4部 古代教会における「棄教論」の再考察(キプリアヌスの『棄教論』に関する歴史的課題;『棄教論』の執筆背景 ほか)
- 第5部 アンティオキアのイグナティオスにおける殉教思想(イグナティオスの殉教;イグナティオスにおける殉教思想の分析とその検証 ほか)
- 付録
「BOOKデータベース」 より