馬・車輪・言語 : 文明はどこで誕生したのか

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馬・車輪・言語 : 文明はどこで誕生したのか

デイヴィッド・W・アンソニー著 ; 東郷えりか訳

筑摩書房, 2018.5

タイトル別名

The horse, the wheel, and language

The horse, the wheel, and language : how Bronze-Age riders from the Eurasian steppes shaped the modern world

馬車輪言語 : 文明はどこで誕生したのか

タイトル読み

ウマ・シャリン・ゲンゴ : ブンメイ ワ ドコデ タンジョウ シタノカ

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注記

原著 (Princeton University Press, c2007) の翻訳

参考文献: 下p320-356

内容説明・目次

巻冊次

上 ISBN 9784480861351

内容説明

今日、世界の30億人が話している言語は、印欧語族というグループにまとめられる。言語学者たちは、英語、ヒンディー語などそれぞれの言葉に分岐する前の祖先語の系譜をたどった。すると最も古い祖語の中に「馬」「車輪」「羊毛」といった単語が現れる。その言葉を話していた人びとは、そもそもどこにいたのか?なぜ今日これほどまでに拡散できたのか?歴史言語学者が指し示した言語の化石を、考古学者は遺跡から発掘する。馬の家畜化、騎乗、車輪の痕跡を追跡し、たどりついたのはメソポタミアでもエジプトでもなかった—。文明誕生の契機は農耕の発明とされてきたが、人類の文明化、文明の拡大をもたらした真の要因とは何か?ユーラシア全域を股にかけ、文明誕生前夜の世界を生き生きと描き出す。考古学の壮大なる挑戦。

目次

  • 1 言語と考古学(母言語がもたらす期待と政治;死語をどう再構築するか;印欧祖語の最後の話し手—言語と時代1;羊毛、車輪、印欧祖語—言語と時代2;印欧祖語の原郷の場所—言語と場所 ほか)
  • 2 ユーラシア・ステップの開放(死滅した文化を再構築する方法;最初の農耕民と牧畜民—黒海・カスピ海の新石器時代;牝牛、銅、首長;馬の家畜化と乗馬の起源—歯の物語;古ヨーロッパの終焉とステップの台頭)
巻冊次

下 ISBN 9784480861368

内容説明

最古の文明の一つとされるメソポタミア。この地には農産物以外の資源は何一つない。貴石も金属も木材も羊毛も、すべて遠隔地からもたらされた。一体誰がそれを運んだのか?運搬のための荷車や、それを引く馬をこの地にもたらしたのは誰なのか?やがて人類は青銅器時代を迎え、いくつもの大国が政治的な駆け引きを繰り広げるようになる。ヒッタイト、ミタンニ、エジプト、各地で活躍したのはチャリオット、二輪戦車部隊の傭兵だった。その証拠は、古代インドの聖典『リグ・ヴェーダ』に遺されている。そこに書かれた「アーリア人」とは誰なのか—。ナチスのプロパガンダのために、タブーとして封印されてしまったアーリア人の起源問題は、いまようやく解かれる間際まで来ている。人類文明史のミッシングリンクに迫る考古学の大著、待望の邦訳。

目次

  • 2 ユーラシア・ステップの開放(承前)(ステップの境界に生じた変化の兆し—政治的権力の源泉;四輪荷車に居住する人びと—印欧祖語の話し手たち;西方の印欧諸語;北部ステップの二輪戦車の戦士;ユーラシア・ステップの開放;言葉と行動)
  • 補遺 放射性炭素年代についての註記

「BOOKデータベース」 より

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