現代児童文学の語るもの
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書誌事項
現代児童文学の語るもの
(NHKブックス, 777)
日本放送出版協会, 1996.9
- タイトル読み
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ゲンダイ ジドウ ブンガク ノ カタル モノ
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注記
巻末: 現代児童文学史年表 (14p)
内容説明・目次
内容説明
1950年代末、小川未明らの童話伝統を乗り超え、真に子どものための文学を標傍した児童文学革新の波は、果して何を生みだしたのだろうか。松谷みよ子、佐藤さとるらにより物語性豊かな作品が生み出され、那須正幹、後藤竜二らは、過酷な状況下にある子どもを描き出したが、子どもに与える向日性の文学という軛からの開放は、同時に、児童文学自体のジャンルとしての危機をもたらしている。子どもの世界が大きく様変わりし、大人の文学との境界が曖昧化するなかで、問題群ごとに作品を捉え直し、児童文学革新の40年を問い直す。
目次
- 第1章 『童苑』学徒出陣号をめぐって—現代児童文学の遠いみなもと
- 第2章 ふたつの歌物語、『ビルマの竪琴』と『二十四の瞳』—児童文学の空白期
- 第3章 児童文学革新の時代—「子ども」のほうへ
- 第4章 「箱舟」からの自立—いぬいとみこ『木かげの家の小人たち』(1959年)をめぐって
- 第5章 「箱舟」のなかでむかえる死—那須正幹『ぼくらは海へ』(1980年)からはじめて
- 第6章 「原風景」の考古学について—現実をこえる想像力(1)
- 第7章 「楽園」の喪失について—現実をこえる想像力(2)
- 第8章 児童文学のなかの「戦争」—「戦争児童文学」をこえて
- 第9章 失語の時代に—「理想主義」では語り切れないもの
- 第10章 「児童文学」という概念消滅保険の売り出しについて—ゆらぐ「成長物語」の枠組
「BOOKデータベース」 より