シュニッツラーの世紀 : 中流階級文化の成立1815-1914

書誌事項

シュニッツラーの世紀 : 中流階級文化の成立1815-1914

ピーター・ゲイ [著] ; 田中裕介訳

岩波書店, 2004.11

タイトル別名

Schnitzler's century : the making of middle-class culture, 1815-1914

タイトル読み

シュニッツラー ノ セイキ : チュウリュウ カイキュウ ブンカ ノ セイリツ 1815 1914

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注記

原著 (New York : W. W. Norton & Company, 2001) の翻訳

書誌: p330-331

邦語文献一覧: p342-349

内容説明・目次

内容説明

フロイトが自らの「ドッペルゲンガー」と呼んだ作家シュニッツラー。深層心理に興味を持ち、性本能をテーマにした作品を世に送り出した作家の作品世界は、また作家自身の生き方を反映したものであった。「ヴィクトリア時代」として束ねあげた西洋ブルジョワ社会の歴史を、世紀転換期ウィーンで活躍したこの小説家・劇作家が遺した膨大な『日記』の解読を通して、中流階級の「伝記」として描き出す。大量の資料を引用しつつ、両義的な側面をもつ生身の人間の姿を浮彫りにし、この「シュニッツラーの世紀」が、偽善に満ちた堅苦しい時代という従来の神話的なイメージに収まらないことを明らかにする。「ヴィクトリア時代」は、さまざまな感情に関わる烈しい矛盾を抱えていた点で現代と通底すると同時に、そのまばゆい豊かさによって現代を凌駕する。精神分析的手法を駆使して複眼的に歴史を分析し、巧みな叙述で読者に「読む悦び」を与える本書は、歴史の描き方をめぐる碩学の到達点を示す労作。

目次

  • 第1部 基礎確認(ブルジョワジー、単数か複数か;ほろ苦きわが家)
  • 第2部 衝動と防衛(エロス—悦楽と症候;攻撃のアリバイ;不安の根拠)
  • 第3部 ヴィクトリア時代の精神(神の死、神の甦り;労働という厄介な福音;趣味の問題;自分だけの部屋)

「BOOKデータベース」 より

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