三島由紀夫 : 薔薇のバロキスム
著者
書誌事項
三島由紀夫 : 薔薇のバロキスム
(ちくま学芸文庫, [タ-17-5])
筑摩書房, 2023.5
- タイトル別名
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三島由紀夫薔薇のバロキスム
- タイトル読み
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ミシマ ユキオ : バラ ノ バロキスム
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注記
イタリアで刊行された『Trafitto da una rosa』(GOG Edizioni, 2022) を核にした書き下ろし作品
シリーズ番号はブックジャケットによる
内容説明・目次
内容説明
内と外という二元論を危うくする薔薇の花弁、腹からこぼれ出る腸の美しさ―皮膚や表層にこだわり続けてきた美学者である著者は、「内部へ出る」ことにより逆説的に肯定される表面にこそ、三島独自の美意識すなわちバロキスムが賭けられていると見る。内面と外面、精神と肉体、素顔と仮面、美しい無智者と醜い智者といった対比、そして薔薇のみならず作品を豊かに彩るさまざまな植物的イメージを自在に横断しながら、それらすべてが昭和45(1970)年11月25日の壮絶な自死へと収束されていく過程を詳らかにたどる、スリリングかつ斬新な三島論。文庫書き下ろし!
目次
- 序 昭和四十五年十一月二十五日
- 1 映画『憂国』と音楽
- 2 外面と内面
- 3 ヘレニズム・バロック
- 4 薔薇狂い
- 5 薔薇のバロキスム
- 6 美しい無智者と醜い智者
- 7 肉体の論理とその逆説
- 8 「存在の劇」谷崎潤一郎VS三島由紀夫
- 9 死の太陽
- 10 三島由紀夫のフローラ
- 11 松へのこだわり
- 12 死の様式
- 13 「動態」としての文化とその座標軸
- 14 庭と海
- 結 「お祝いには赤い薔薇を」
「BOOKデータベース」 より