形而上学
著者
書誌事項
形而上学
(岩波文庫, 青307-308,
岩波書店, 1959.12-1961.2
- 上
- 下
- タイトル別名
-
Τα μετα τα φυσικα
Metaphysica
Ta meta ta physika
アリストテレス形而上学
- タイトル読み
-
ケイジジョウガク
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注記
翻訳の底本: ロス教授校訂の注解付原典 (Aristotle's Metaphysics, a revised text with introduction and commentary by William David Ross, 2 vols., Oxford, 1924)
内容説明・目次
- 巻冊次
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上 ISBN 9784003360439
内容説明
哲学のもっとも根本的な問題の探求をめぐるアリストテレス(前384‐322)の一群の論文を集録した書。千数百年にわたって西洋の世界観に決定的な影響を与えたばかりでなく、西洋哲学の多くの基本概念を生み出した著作で、ここに示される問題分析の態度や発展流動する弁証法的思考方法は永久に研究者の模範となるものである。
目次
- すべての人間は知るを欲する。人間の知能は感覚から、記憶、経験知、技術知を経て、知恵(理論的な認識・学・哲学)に進む。知恵または哲学は第一の原因や原理を対象とする棟梁的な学である。
- 知者(知恵ある者)についての一般の見解から推して知られる知恵の諸特徴。我々の求める最高の知恵(神的な学)の本性と目標。
- 我々の主張する四種の原因(本質または形相因と質料因と始動因と目的因)。—最初の哲学者たちは、まず質料を原因としてあげ、ついで始動因の必要を認め、アナクサゴラスは目的因にも気づいた。
- しかしかれらの原因の使い方は未熟であった。エンペドクレスの二つの相反する始動因。かれの四元素とデモクリトスの原子。
- ピタゴラス学徒とエレア学徒の原因に関する見解。ピタゴラス学徒では本質(形相因)が暗に求められていた。
- プラトン哲学の起源。プラトンの設定した三種の存在(諸々のイデアと感覚的事物とその中間のもの)。この哲学ではただ形相と質料との二種のみが原因として用いられた。
- 四原因に対するこれまでの諸哲学者の態度。
- ソクラテス以前の諸哲学者の原因の使い方に対する批判。
- プラトンのイデア説に対する批判二十三箇条。
- 結論、—以上の哲学史的考察は、求むべき原因の種類が、我々の主張する通り、四つあり、四つより多くも少なくもないことを確証する。〔ほか〕
- 巻冊次
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下 ISBN 9784003360446
内容説明
「すべての人間は、生まれつき、知ることを欲する」という一文から始まる本書を読む者は、師プラトンの説に対するアリストテレスの激烈な批判に目を見張らされるだろう。ここには、「真理も友もともに敬愛すべきであるが、友より以上に真理を尊重するのが、敬虔な態度である」といういかにも哲学者らしい彼自身の言葉の実践があるのである。
目次
- ディナミスにおける存在(可能的存在)とエネルゲイアにおける存在(現実的存在)について。まず、本来の意味でのディナミス、すなわち運動の能力としてのそれ。能動的な能力と受動的な能力。能力とその欠除態。
- 非理性的な能力と理性的な能力。理性的な能力は反対のものどもの両方に関係しうるが非理性的な能力は一方的である。
- 能力(可能性)を否定するメガラ学徒の逆説に対する反論。そこから、つぎに、新たな意味でのディナミス、すなわち現実活動・現実態としてのエネルゲイアに対する可能力・可能性・可能態としてのディナミスについて。
- 無能である、不可能である、能がある、可能である、等々について。
- 能力・可能性の獲得方法と可能性・可能態の現実化される諸条件について。
- エネルゲイアに対するディナミス(可能性・可能態)。エネルゲイアの二義、すなわち運動とし現実活動としてのそれと完了的な現実態(エンテレケイア)と同義的なそれとについて。
- どのような場合に或るものは他のものの可能態であり質料であるか。
- 現実態は、その説明方式においても、時間的にも、またその本質においても、可能態より先である。永遠的・必然的な実体は可能態において存することなく、永遠的な運動にもたんなる可能性は存しない。
- 善の現実態は善の可能態より優り、悪の現実態は悪の可能態より劣る。幾何学的定理は現実化によって発見される。
- 真としての存在。非複合体および複合体の真と偽について。〔ほか〕
「BOOKデータベース」 より