ねじ曲げられた桜 : 美意識と軍国主義
著者
書誌事項
ねじ曲げられた桜 : 美意識と軍国主義
岩波書店, 2003.4
- タイトル別名
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桜 : ねじ曲げられた
- タイトル読み
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ネジマゲラレタ サクラ : ビイシキ ト グンコク シュギ
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注記
引用文献: p523-557
特攻隊員四人の読書リスト: p559-602
内容説明・目次
内容説明
日本の国花である桜は、一九世紀末より、「祖国、天皇のために潔く散れ」と兵士を死に追いやる花となり、太平洋戦争敗戦の直前には特攻隊のシンボルとなった。著者は、明治の大日本帝国憲法をはじめ、軍国主義の発展を分析する一方、特攻隊員の遺した膨大な記録を読み解き、桜の美的価値と象徴によるコミュニケーションに常に伴う「解釈のずれ」を中心に、どのように「桜の幹」がねじ曲げられてきたのかを検証する。平和への願いを込めた、人類学の見事な成果。
目次
- 桜の花と生と再生の美学
- もののあわれの美的価値—咲く桜から散る桜へ
- 仮想の世界の美と桜—自己と社会の規範を超えて
- 文化的ナショナリズムと桜の花の美的価値
- 天皇の二つの身体—主権、神政、軍国主義化
- 桜の花の軍国主義化—桜の花が戦没兵士の生まれ変わりになる過程
- 国土の象徴としての桜の花—民衆の軍国主義化
- 「運命を選ぶ自由」—特攻隊の成り立ち
- 特攻隊員の手記
- 国家ナショナリズムとその「自然化」の過程
- グローバルな知的潮流を源泉とする愛国心
- 幹を曲げられた桜
「BOOKデータベース」 より